研究テーマ及び研究プロジェクト
研究テーマ
当研究室で取り組んでいる研究テーマは、「防災」や「安全」といった非常に幅広い内容となっているが、総じて「人間を大切にする視点」「安全を重視する姿勢」を貫いたものとなっており、 安全を基礎においた都市・建築の計画理論の創造と探求をめざしている。また、被災地の研究室として震災体験の伝承を重視し、被災地復興や被災記録づくりに取り組んでいる。
1.都市安全計画と都市人間工学に関する研究
地区や街区、都市の単位で考慮すべき安全性能、防災性能の向上や計画理論の構築、さらに災害時の復旧・復興過程の把握・分析及びプログラムの開発を目指した研究。また、これらの分野の理論的土台となるものとして、人間工学的側面からの研究を実施している。
* 共生的安全に基づく復興計画
* 安全・安心なまちづくり
* 伝統的町並みの防災設計
* サステナブルコミュニティの創造
* 防災意識やコミュニティに関する研究
* 木造密集市街地の防災計画手法の開発
* 伝統的市街地の防災性を考慮した保存修景設計
* 市民による消火活動を考慮した市街地延焼シミュレーション
* 都市防犯環境設計手法の開発 など
2. 建築安全計画と避難行動科学に関する研究
様々な建築物を対象として、用途や計画、利用者特性などから建物の持つ特徴を把握し、日常時及び災害時の人々の安全性に考慮した建築計画理論の研究。
* 建築物の防火避難設計
* 町家の火災安全性評価手法の開発
* 避難誘導システムの開発
* 高層建築物の地震時の避難・安全計画
* 高齢者・障害者の避難計画(支援者による誘導、エレベータ避難)
* 日常事故と生活防災環境に関する調査研究
* 群集流動の計量化と評価手法の開発
* 文化財の防災計画 など
研究プロジェクト
現在、当研究室で取り組んでいる主な研究プロジェクトは、以下の通りです。
● 大都市大震災復旧・復興プロセスにおける住宅再建支援プログラムの開発
(2002年度~2006年度)
文部科学省 「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」
<研究成果の公表>
大規模災害後の復興プロセスにおける住宅再建支援に関する教訓 資料集
● 伝統的木造建築物の防火性能向上を反映した密集市街地延焼シミュレーション手法の開発
京都大学防災研究所 一般共同研究(2006年度~2007年度)
● 伝統的町並みの街区・住民特性に応じた地震火災リスク低減方策に関する研究
科学研究費補助金 (基盤研究(B) 2006年度~2008年度)
● 湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区保全計画調査研究
受託研究 (2006年度、2007年度(予定))
以下は、過年度の主な研究プロジェクトです。
● アジア・太平洋地域に適した災害危険度評価と防災都市計画
アジア・太平洋地域に適した地震・津波災害軽減技術の
開発とその体系化に関する研究(EQTAP、1999年度~2003年度)
● 国内外のまちづくり・住宅再建事例から見た被災地復興システムの構築に関する研究
科学研究費補助金 (基盤研究(B) 海外調査 2002年度~2004年度)
● 伝統的町並みの景観保全と防災性向上に関する研究
科学研究費補助金 (基盤研究(B) 2002年度~2004年度)
● 地下空間における避難と消防活動支援のための煙制御に関する研究
消防防災科学技術研究推進制度(総務省消防庁、2003年度~2004年度)