火災安全科学国際シンポジウム論文集 (IAFSS、審査付き)

Proceedings of Fire Safety Science Symposium  ( IAFSS )
主題:Mechanism for the Upward Fire Spread through Balconies based on an Investigation and Experiments for a Multi-story Fire In High-rize Apartment Building
著者:北後明彦、長谷見雄二、林吉彦、吉田正志
掲載:Proceedings of the sixth International Symposium on Fire Safety Science、1999
概要:広島市基町の高層集合住宅で、PMMA板を手すりとしたバルコニーを経路として12層分急激に上階延焼した火災を検証するための実験を実施した。実施した実験は、PMMA板の手すりの火災性状を把握するための屋内実験と実大のバルコニーを用いた屋外実験である。実験結果により、PMMA板の燃焼による炎とバルコニー上に置かれた可燃物の燃焼による炎の合流の効果により、上階での着火を引き起こす位の高さの炎が形成されたことが、急激な上階延焼の原因であることを明らかとした。

主題:The Performance of Fire Protection of Buildings against the Fires following the Great Hanshin-Awaji Earthquake
著者:北後明彦
掲載:Proceedings of the fifth International Symposium on Fire Safety Science、1997
概要:阪神・淡路大震災時に発生した火災について、建物の防火性能が果たした役割について分析した。防火木造建物の延焼は外壁ではなく窓などの開口部から発生していること、延焼阻止線となった場所では、広幅員道路や鉄道敷などが一定の比率をしめるものの、耐火建築物がなければ更に延焼していたと考えられる場所の比率が高いこと、延焼速度は過去の市街地大火に比べて低いが、基本的には地震後の大火が発生した当時の風速が低いことによって規定されるものの、防火構造建物の構成割合が過去に比べて高かったことが延焼速度を低くしていることを明らかとし、震災後の大火の防止には耐火建築物、防火木造建物の効果的な配置が必要であることを指摘した。

主題:Experiments to Validate the NRCC Smoke Movement Model for Fire Risk Cost Assessment
著者:北後明彦、デイビッド・ユン、ジョージ・ハジソフィクラウス
掲載:Proceedings of the fourth International Symposium on Fire Safety Science、1994
概要:火災リスク・コスト分析に用いる多層階建物のための簡易計算プログラムである煙移動モデルを検証するために10階建ての実大建物で実験を行い、各階の廊下及び階段における温度及び二酸化炭素濃度の煙移動モデルによる予測値と実験値とを比較した。その結果周壁への熱損失をモデルでは考慮していないため温度は火災階において予測値は実験値と近い値だが、その他の階においては過大となった。二酸化炭素濃度については、火災階では実験値が過大、その他の階ではほぼ近い値となった。以上に留意すれば簡易煙移動モデルをリスク・コスト分析に用いることができることを指摘した。

主題:A Case Study of Fire and Evacuation in a Multipurpose Office Building, Osaka, Japan
著者:北後明彦、堀内三郎、室﨑益輝
掲載:Proceedings of the first International Symposium on Fire Safety Science、1985
概要:多目的オフィスビルで発生した火災時に在館していた者に火災後配布し、回収された調査票を分析した。その結果、煙の状況が避難方法や経路選択を決定する基本的な要因であり、避難者の属性や建物の平面形態が副次的な要因となっていること、日常的に建物を利用している特定者では避難するまでに消火・通報・誘導など様々な行動をとるが、来訪者などの不特定者は即座に避難を開始する等、両者に火災後の対応行動や避難行動に大きな差が見られることを示した。


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